AIKOが革命的新「フルスクリーン」製品を発売。業界初量産変換効率25%+を実現
2024年6月12日
6月12日、2024 AIKO晩餐会及び新世代ABCモジュールのグローバル発表会が上海で開催され、AIKOが独自に開発した革命的新製品――「フルスクリーン」モジュールが披露された。最高出力が700Wに達し、変換効率が25%を突破した同製品は量産変換効率の記録を更新し、フルスクリーンに近づけた設計がモジュールの形を再定義した。AIKOの陳鋼会長は会社の主要チームを率いて発表会に出席し、オーストラリアのニューサウスウェールズ大学のマーティン・グリーン教授をはじめとするゲストやパートナーとともに、N型ABC産業価値の新たな時代を切り開いた。
AIKOの陳剛会長は開会挨拶で次のように述べた:
「AIKOはこれまで、結晶シリコンセルの変換効率限界理論値の29.56%を追求する道においてはたゆまぬ努力を続けてきました。『フルスクリーン』モジュールも限界に挑戦する一つの試みであります。将来的には、ABC技術、コスト、品質、生産能力、製品及び産業価値の改善を続けていく所存です。すべての太陽の光をエネルギーに変換できるようにし、モジュールの変換効率と発電量をさらに高めながら、さまざまな場面においでお客様により高い価値のあるABC製品を提供できるように努めます。農業施設、建築物などの分野における太陽光発電の未来は、非常に幅広い応用の可能性を秘めており、太陽光エネルギーの究極の変換と利用は、より豊かで美しいゼロカーボン世界を支える核心的な原動力となるでしょう。これから私たちは、オープンな姿勢を持って、より多くの優れた業界の仲間やパートナーと協力し、N型ABC技術の新たな時代を切り開けることを期待しています」。
「フルスクリーン」
25%+のモジュール変換効率の新時代へ
AIKOは常に太陽光変換効率の限界を求め、顧客利益の最大化を追求し、最先端の技術で業界の発展を導いてきました。アップグレードされた新世代の「フルスクリーン」モジュールは、ウェハーから、セル、モジュールまで、技術面と工程面、全過程が画期的な進歩を遂げました。超高抵抗のN型シリコンウェハー、高変換効率のABCセル技術に、高信頼性の0BBストリング熔接技術を重ね合わせ、バスリボンを隠し、精密な熔接などの革新的なプロセスにより、モジュールにおけるセルの表面積がさらに向上しました。受光面積の拡大とセル変換効率の向上により、「フルスクリーン」モジュールの変換効率が 25% 以上へ大幅に向上し、業界における新たな量産変換効率のマイルストーンが生まれました。
太陽光発電の変換効率をさらに高めるため、AIKOは再びシリコンウェハーから高効率の基礎を築いた。自社開発の超高抵抗シリコンウェハーはドーピング濃度が従来のシリコンウェハーより低く、抵抗率は30Ω・cm以上で、少数キャリアの寿命は約10倍に増加し、製品の全ライフサイクルにおける低い劣化率と高い発電効率を実現し、ABCセルの効率向上により多くの可能性をもたらした。ABCセルの正面には電極がなく、100%の受光を実現できたため、結晶シリコンセルの変換効率の限界に更に近づけました。また、AIKOがBCの技術路線において独自開発した0BB技術は、発電損失をさらに低減し、新たな熔接技術により、製品の信頼性を大幅に向上させた。
今までセル以外の面積はモジュールの表面積の約6.5%を占めており、その面積を減らすことがモジュールのパワーを効果的に向上させた。新たにアップグレードされた新世代の「フルスクリーン」製品で、AIKOはモジュールの背面にバスリボンを配置し、モジュール正面の受光面積を1.1%増加させた。また、絶縁材料をアップグレードすることで、バスリボン隠しがもたらす信頼性の課題も無事解決した。同時に、AIKOが今回開発したABC精密重ね熔接技術は、セル間の間隔を完全に無くし、発電面積を更に0.5%増加させた。そのうえ、ABC重ね熔接技術は、熔接がすべて背面で行われる為ABCモジュールの本来の背面熔接方法と相合性があり、かかる応力がセル間のバスバーに集中せず背面で分散される。そのためマイクロクラックの発生率が軽減でき、AIKOは業界が懸念していた重ね熔接技術の信頼性の課題を根本から解決した。
AIKOの夏恒亮(vice president)は新製品の紹介に当たって、「セル効率と受光面積の向上により、AIKOの次世代ABCモジュールの効率は25%+の新時代に入りました。第4四半期には、工業・商業、住宅、集中型シナリオ向けのABCモジュール全製品にフルスクリーン技術が採用されます。出力は20~30W増加し、中でも2382mm*1134mmのモジュールは出力が655Wから680Wに増加し、2465mm*1134mmのモジュールは700Wの時代に突入するでしょう」と述べた。
付加価値「満載」
あらゆるシナリオにおける顧客収益の新たな頂上へ
より高いモジュール変換効率を実現した次世代ABCモジュールは顧客に多くの価値を創出することができる。
夏恒亮は「住宅用で代理店がフルスクリーンABC 700W製品を採用した場合、TOPCon 635Wモジュールと比べた結果、モジュール1枚当たりの収益は72元増加、投資家IRRは4.4%向上、投資回収期間は4ヶ月短縮でき、そして25年間の発電量は1枚当たり1,888kWh増加する」と表明した。
工業・商業用、集中型シナリオにおける顧客収益も大幅に増益される。工業・商業用で顧客が1万平方メートルの屋根においてABCフルスクリーン680WとTOPCon 615W製品を比較した場合、設置容量が10.4%増え、EPC側の利益は10.6%増益、オーナー側のIRRは2.1%向上し、25年間の発電量は587万kWh増加する結果となった。集中型シナリオで同じモジュールを比較した場合、設置容量は10.7%増え、BOSコストとLCOEはそれぞれ10%、5.1%の削減となる。業界最高の効率と性能を誇るABC「フルスクリーン」モジュールは、世界中の顧客にかつてない価値をもたらすだろう。
発表会場で、華夏金租、安徽錦天、河北塞航がそれぞれ投資家、代理店、販売パートナーの代表としてスピーチを行った。AIKOのような技術的パイオニア企業と協力できることを光栄に思っており、今後は資源を共有してさらに協力分野を広げ、最大限の価値を生み出すためにお互いに支え合い、世界のエネルギー変革を推進するため共に努力することを表明した。
「太陽光エネルギーの父」と呼ばれるマーティン・グリーン氏は、AIKOの革新的な姿勢を高く評価し、AIKOが世界の太陽光発電業界にさらなる技術革新をもたらすことに期待を寄せている。
同氏は「BC技術がこのように急速に発展しているのを見て、非常にうれしく思います。製品がグレードアップするたびに、太陽光発電の変換効率の限界を追求し続けるAIKOの熱意が重々に感じられます」と語った。
世界をリードする新エネルギー企業として、AIKOは「第一原理」を固持し、太陽光発電の変換効率の限界を常に追求している。AIKOの技術と製品のアップグレードはAIKOの実力を証明するだけではなく、「顧客利益を重視する」というAIKOの約束でもある。
現在の価値に満足するが、いつまでも技術水準は探究し続けるという姿勢。AIKOは今後も、業界のイノベーションを牽引する役を果たし、BC技術及びその産業チェーンを拡大させ、全世界の顧客により高い価値を創造・提供し続け、引き続きゼロカーボン新時代の実現に注力します。